Q.離婚することになったら、家や貯金はきっちり半分ずつで分けるのでしょうか?
A .実はきっちり半分ずつにならないケースが意外にたくさんあります。
その理由が、特有財産 と 寄与分(寄与度) という考え方です。
第1「特有財産」とは?
ざっくり言うと、「夫婦で協力して築いたわけではない、自分だけの財産」のことです。
例 ・結婚前から持っていた貯金
・自分の親から引き継いだ遺産
・親から「家を買う足しに」ともらった援助金
これらは夫婦で協力して築いたわけではないので、原則として、離婚のときに相手に分ける必要がない財産とされています。
第2「寄与分」とは?
寄与分とは、その財産を作るのに、誰がどれだけ貢献したかの割合を表したものです。
たとえば、「夫婦の預金+妻の親からの援助金」で家を買った場合。
家そのものは財産分与の対象ですが、妻の親からの援助金(特有財産)が入っている分、妻の【貢献が大きい】と評価されます。
第3 貢献度の実際の取り分への影響
寄与度が高い場合の実際の分配額は以下のように算出されます。
例として、夫婦共有の預金が 1000 万円、妻の親族からの援助金(妻の特有財産)が 1500 万円存在するとします。
これらを合計した 2500 万円で住宅を購入し、ローンは無いものと仮定します。
現在、その住宅の時価が 1500 万円の場合、離婚に伴い売却した後の財産分与の各取得分はどのようになるのでしょうか。
この場合、妻の特有財産が多く入っているので、妻の取り分が大きくなります。
• 夫:1/5(300万円)
• 妻:4/5(1200万円)
となります。
第4 裁判例も寄与分をしっかり考慮
裁判例でも、特有財産の部分を差し引いて計算する方法が採用されています。
(東京高決平成10年2月26日(家月50・7・84))
第5 まとめ
このように寄与分の存在により、実際の財産分与の取得額は、2分の1から、大きく異なることになります。
ただし、寄与分を主張するためには十分な証拠をそろえることが重要になりますから、
「私の場合はどうなるの?」
「どのような証拠が必要なの?」
「これって特有財産になる?」
など少しでも疑問に思ったときは、早めに弁護士にご相談ください。
